足の専門家に聞いてみよう! 足プロ通信

母趾内転筋(外反母趾に関係する筋肉①)

今日は筋肉のお話です。

実は私自身もまだまだ勉強中なので、わかりにくい所があったらごめんなさい…。

ぜひ一緒に勉強していきましょう!

靭帯は緩むと戻らない

外反母趾の第一歩である開帳足の原因は横アーチを形成する深横中足靭帯のゆるみが原因とお伝えしました。

※参考 【横アーチ】の崩れはなぜ起こる?

靭帯は一度緩むとトレーニングなどでその機能を取り戻すのは難しいとされています。

そこで、外反母趾の治療法で「運動療法」としてその周りの筋肉を鍛える事を指導される場合が多いのですが、

今日は外反母趾に関係する筋肉にどんな物があるのか見てみましょう。

足の筋肉は4層に分かれている

以前お伝えした通り、

足には体全体の骨の約1/4の数が集まっていますので、その分関節も多く、筋肉の種類もたくさんあるんですね!

覚えられる気がしない…

まぁ全部覚える必要はないんですが、

一応知っておくのはいいと思います!!

母趾内転筋

今日紹介するのは第3層にある「母趾内転筋」という筋肉です。

 

母趾内転筋は「母趾内転筋横頭」と「母趾内転筋斜頭」に分かれています。

図を見ると母趾内転筋横頭は横アーチに添っている事がわかりますね。

 

開帳足→母趾内転筋が伸びる

 

開帳足になると、中足骨間の間隔が開いてくるので靭帯が伸びるとともに母趾内転筋が両側に引っ張られるような形になります。

 

引っ張られると元に戻ろうとする力が働くので母趾内転筋がくっついている親指の付け根を内側に引っ張り、曲げようとします。

 

これが外反母趾!ですっ!!

 

また母趾内転筋が常に引っ張られた状態で、緊張状態にあることで硬くなり柔軟性も無くなってきます。

本来、靭帯を補強して助ける役割をするのが筋肉ですが

筋肉は同じような動作を長時間行った場合、疲労によって緊張が高まり柔軟性が低下します。

その上、以前お伝えしたように先が細くなっている窮屈な靴を履いていると…

指を使う事が出来ないので親指を外側に開く筋肉(母趾外転筋=次回ご紹介します!)も働く事ができません。

それで親指が内側に引っ張られたままの状態で固定されてしまうんですね。

外反母趾は親指だけの問題ではない

外反母趾というと、親指に何か問題があって曲がっていくと思われがちですが、

実は原因は靭帯筋肉にあり、そのまた原因はやはり横アーチの崩れなんです。

 

《今日の学び》

外反母趾に関係する筋肉の一つ「母趾内転筋」は横アーチの崩れによって伸び、

伸びたら縮もうとする力の働きで親指の付け根を内側に引っ張ります。

それが外反母趾です。

 

 

目に見えないものを普段から意識するのは難しいですが、

今日から「母趾内転筋」の事を時々思い出してみてください。

普段から筋肉を意識して歩こう!

普段から足の筋肉を使用していなくて、筋力が弱い状態だと

今回書いたような状況がすんなり進行してしまいます。

足袋シューズラフィートは特に親指に力が入る作りになってるため、筋力低下も防ぐことができます。

普段からラフィートを履いて、足の筋肉をしっかり使っていきましょう。